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2024年3月末までにBCPを策定することが義務化されましたが、期限は設けられたものの罰則はありません。そのため、まだBCPを策定していない介護施設や事業所もあるようです。BCPを策定しておくと緊急時にどう行動すべきかが明確になるため、万が一の際も迅速に行動できますし、安全配慮義務を果たしたということで取引先との信頼関係も損なわずに済み、経営のダメージを最小限で抑えることができます。さらに、補助金が出るため、必要な物品・設備の導入がしやすくなります。
昨今の状況により、感染症BCPへの注目度は高まっています。感染症BCPで最も注意しなければならないのは、体制の構築です。介護サービスを提供しながらいかにして感染拡大を防ぐか、業務を継続するためにどのように職員をローテーションさせるかなどを考えなければなりません。感染症が発生した場合、通常業務に加え、清掃や消毒などの業務が追加されます。そのため、職員の確保だけでなく、業務の優先順位を整理しておくことも重要です。
BCP策定で重要な要素のひとつが「非常用電源」です。蓄電池や発電機などで電源を確保しておけば、いざという時にスムーズに行動することができます。ただし、緊急時に使えないケースもあるので注意が必要です。定期的に点検してきちんと機能するかどうか確認しておきましょう。ここでは代表的な非常用電源の中からいくつか紹介し、そのメリット・デメリットを解説しています。また、非常用電源の製品や選び方について紹介しているサイトも紹介していますので、そちらも目を通しておいてください。
BCPを策定する上で、実際の事例を参考にするのもひとつの方法です。たとえば、災害時には電気、ガス、水道などのインフラは大きな打撃を受けやすく、停電や断水が発生することも珍しくありません。しかし、非常用電源があれば停電しても引き続き介護サービスを提供することができます。また、非常食は多くの施設や事業所で備蓄されていますが、数が十分だとはいえません。そのため、万が一のことを考えて近隣の施設や地域と連携し、いざという時に協力できる体制や関係を構築しておくことが大切です。